今年初めての竹田城へ
今年初めてとなる竹田城跡へ登城してきました。
何度訪れても心惹かれる竹田城。今年もまた、この天空の城を歩くことができる喜びを感じながら、早朝の竹田城へ向かいました。
この日の登城者はまばら。賑わう観光シーズンとは異なり、静寂に包まれた城跡にはゆったりとした時間が流れていました。鳥のさえずりと風の音だけが聞こえる山上の空間。まるで戦国時代にタイムスリップしたかのような感覚を味わいながら、城内を散策しました。
但馬の要衝に築かれた山城
竹田城は標高約353メートルの古城山山頂に築かれた山城です。
室町時代中期の1431年頃、山名宗全の祖父にあたる山名持豊(宗全)が、但馬国を守る拠点として築いたと伝えられています。
その後、戦国時代になると赤松氏や山名氏が争いを繰り広げ、織田信長の中国攻めの時代には羽柴秀吉の軍勢によって攻略されました。
城主として入ったのが桑山重晴であり、その後、弟の羽柴秀長とも深い関わりを持ちながら近世城郭へと整備されていきます。
現在放送されている大河ドラマ「豊臣兄弟!」によって、豊臣秀長や秀吉の時代に再び注目が集まっていることもあり、改めて竹田城の歴史的価値の高さを実感しました。
石垣だけが残る美しい城跡
竹田城には天守や櫓などの建物は残っていません。
しかし、全国でも屈指の規模を誇る石垣群が、往時の姿を今に伝えています。
城跡に足を踏み入れると、まず目を奪われるのが見事な野面積みの石垣です。
自然石を巧みに組み合わせた石垣は、400年以上の歳月を経た現在でも美しい姿を保っています。
南千畳、花屋敷、二の丸、本丸、天守台などが連なる縄張りは、まるで巨大な石の要塞。
山の尾根を巧みに利用した城郭構造は、戦国時代の築城技術の高さを物語っています。
特に天守台から眺める景色は圧巻。
周囲の山々と朝来の町並みを一望することができ、まさに天空の城と呼ぶにふさわしい絶景が広がっていました。
雲海が織りなす幻想的な風景
竹田城最大の魅力といえば、やはり雲海です。
この日は気象条件にも恵まれ、眼下には美しい雲海が広がっていました。
白い雲がゆっくりと谷間を埋め尽くし、その上に石垣だけが浮かび上がる光景は、何度写真で見ても、実際に目にすると感動がまったく違います。
朝日が昇るにつれて、雲海の色合いも少しずつ変化し、幻想的な世界が広がります。
訪れた人たちからも思わず歓声が上がり、多くの方がその瞬間を写真に収めていました。
自然と歴史が生み出す奇跡の景色。
これこそが竹田城の最大の魅力なのだと改めて感じました。
北千畳から天守台へ
北千畳から見上げる石垣は、何度見ても圧巻。自然石を巧みに積み上げた野面積みの石垣は、四百年以上の時を経た今も美しい姿を見せてくれます。
三の丸を経て本丸・天守台へ向かう道中も、人影は少なく、静かな雰囲気。
山上から見渡す朝来の町並みと周囲の山々は素晴らしく、改めて「天空の城」と呼ばれる理由を実感しました。
建物こそ残っていませんが、広大な曲輪と見事な石垣群からは、往時の竹田城の威容を十分に想像することができます。
静寂の本丸で感じる戦国ロマン
本丸周辺も登城者は少なく、ゆっくりと景色を楽しむことができました。石垣の上から眺める景色は格別。
城好きにとって、こうした静かな時間は何より贅沢なものです。
山名氏によって築かれ、その後、羽柴秀吉の但馬攻略によって豊臣政権下の城となった竹田城。
秀吉を支えた弟・羽柴秀長の時代にも思いを馳せながら歩いていると、現在放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」の世界がより身近に感じられました。
南千畳へ
本丸から南二の丸を経て南千畳へ。
広々とした曲輪と連なる石垣は壮大で、竹田城が近世城郭へと発展していく過程を今に伝えています。
人も少なく、時間を気にすることなく石垣を眺めながら歩くことができました。
こうした落ち着いた雰囲気の中で城と向き合えるのも、何度も訪れているからこその楽しみ方かもしれません。
早朝登城ならではの楽しみ―2026年夏限定「縄張図缶バッジ」
今回も年間パスポートを利用しての登城。何度でも気軽に訪れることができるのは、年間パスポートならではの魅力です。
そして、今回のもう一つの楽しみが、2026年夏限定の「縄張図缶バッジ」でした。竹田城跡では、夏の日中の厳しい暑さを避け、爽やかな早朝の登城を楽しんでもらおうと、期間限定で特別な缶バッジを配布しています。
配布されているのは、竹田城跡の各エリアの縄張図(城の構造をわかりやすく示した図面)をデザインした「縄張図缶バッジ」。城好きにはたまらない、竹田城ならではの記念品です。配布期間は2026年6月1日から8月31日まで。
午前5時から7時までの間に登城した人を対象に、料金収受棟で受け取ることができます。今年最初の登城となった今回、私も早朝登城の記念として缶バッジをいただきました。
竹田城の縄張りがデザインされた缶バッジは、まさに城好き心をくすぐる一品。北千畳から三の丸、天守台・本丸、南二の丸、南千畳と歩いてきた城内の構造を思い返しながら眺めていると、今回の登城の思い出がよみがえってきます。
早朝の澄んだ空気の中、静かな竹田城をゆっくりと歩き、限定の縄張図缶バッジも手にすることができた今年最初の攻城。歴史ロマンと絶景、そして城好きならではの楽しみを満喫した、充実した城歩きとなりました。
今年も季節ごとに竹田城を訪れながら、その時々の表情を楽しんでいきたいと思います。













